古典に苦手意識を持っている方は多いのではないでしょうか。
ここでは古典を学ぶ際におすすめな方法についてまとめました。
一番のお勧めは音読をすることですが、音読がどうして効果的なのでしょうか。他のお勧め学習法も参考にしてください。
Q:音読に効果があるか教えて!古典の勉強をするとき
古文が伸び悩んでいる
古文の音読の効果はありますか?
今、古典読解が伸び悩んでいます。
そこで塾講師に相談したところ、一日最低15分音読するといいと言われました。
音読は効果があるのか
英語では音読をして点が伸びたのですが、古文でも音読を
すれば読解力がつくのでしょうか?
- 古典読解が伸び悩んでいる
- 塾講師に1日最低15分音読したらよいと言われた
- 英語は音読で効果があったが、古文でもあるのか
英語を毎日音読というのは効果があると聞きますが、質問者さんも本当に効果があったようです。それであれば古文に効果もありそうですが、どうでしょうか。他に効率の良い学習法があればそちらを聞いてみたいですね。
A:音読の効果についての回答!古典の勉強方法は…
音読に効果あり
一般論として、音読は効果があります。だから、小学校一年生の勉強から、音読という勉強法が取り入れられているのです。
声を出して読むためには、脳のいろんな部位を使います。だから脳を活性化することになって、暗記力が高まる、そういう人もいます。確かアハ体験の茂木先生がそのような説だったはずです。
内容を理解しないと読めない
また、うまく読むためには、その内容を理解しなければなりません。人間が読むという処理を行うときに、脳は、文の内容を理解しようとしています。また、理解できないとうまく読めないのです。これが音読の効果の秘密です。
- 一般論として音読には効果がある
- 声に出して読むということは脳のいろんな部位を使い、脳が活性化され暗記力が高まる
- 読むときには内容を理解していないとうまく読めない
以前「声に出して読みたい日本語」という本が流行しましたが、声を出して読むことは脳が活性化するのですね。確かに古文独特の仮名遣いや言葉遣いは、内容を理解していないと読めないですよね。
成績アップに効果的な勉強法とは!?古典が苦手な人におすすめは音読!
音読、おすすめします
古文が苦手な高校生のお子さん、
あるいは、古文を学びたての中学生のお子さんに
第一にオススメしたい古文の学習が「音読」です。
この「音読」という学習はずいぶん前から行われていたようですね。
保護者の方々でも、「私も平家物語の最初のところを覚えたわ」などという方が
いらっしゃるのではないでしょうか。
この「音読」という学習が効果的である理由を3点ご紹介します。
音読がおすすめな理由
①古文のリズムに慣れることができる
同じ理由で英語の音読も、
英語特有のリズムに慣れるために有効です。
リズムに慣れると、「勘」が働きやすくなります。
「こういう言い方よくするな」
「こういう言い方はないな」
そういった判断がつくようになると、
文章を読み、問題を解くスピードが圧倒的に速くなります。
②文節の句切れを把握できているか確認する手立てになる
古文は現代文より平仮名が多いため、
どこで単語が区切れるのかわからないということがよくあります。
きちんと区切れていないと音読することは困難ですから、
音読できていないところは単語の句切れがわかっていない、
したがって意味を理解できていない、ということになります。
(ただし音読できているからといって、意味を理解できているとは限りません)
③現代語との共通点に気付き、現代語から類推して意味を理解しやすくなる
大学入試に必要な古文単語は約500語といわれています。
それに比べて、英単語の場合、
高校入試で1000語、大学入試で6000語程度必要だと言われますから、
その差は歴然です。
なぜ必要な単語数が少ないのか。
古文にでてくる単語数が少ないから、というわけではありません。
現代語と共通する単語が多いので、
古文単語として覚えなくてはならない単語数が少なくて済むのです。
引用元-古文音読のすすめ | LFL
- 音読はおすすめの学習法である
- 古文のリズムになれることが出来る
- 文節の句切れが判断できるか確認できる
- 現代語との共通点に気付き、意味を理解しやすくなる
昔は当たり前の言葉として流布していた言葉が古文なわけですから、日本語としての共通点や、今も生きている古文の言い回しもあるわけですね。生きた言葉としてとらえることが出来れば、習得しやすくなりますね。
古典の音読が今でも記憶に!?学生時代に「役に立った勉強法」の体験談!
自然に覚えてしまう
古文、漢文も音読しましょう。
これらは、音読するように書かれているものもあり、音読すると自然に単語や文法や変化形、句法表現も覚えてしまいます。
つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を~
と覚えてしまっている人は少なくないでしょう。
覚えさせられた、という人もいるかもしれませんが、多くの場合、音読して自然に覚えてしまうのです。
平家物語などは、その文章に嵌り込んでしまうこともあります。
今も覚えている
私の場合、次の文章を高校二年生のときに読んで、それから三十数年経っているのに忘れられません。
われ、若年の昔より兵法の道に心をかけ、十三歳にして初めて勝負をす。
その相手、新当流有馬喜兵衛と云ふ兵法者に打ち勝ち、
十六歳にして但馬国秋山と云ふ強力の兵法者に打ち勝ち、
二十一歳にして都へ上り、天下の兵法者にあひ、数度の勝負を決すといへども、
勝利を得ざるといふことなし。
五輪書の冒頭の第二パラグラフ目です。
引用元-音読しよう~英文、古文、漢文、だまされたと思ってやってみよう|慶応・早稲田を狙ってみよう―独学でも十分合格する国私立大学受験法
- 古文、漢文も音読が良い
- もともと音読するように書かれており、自然に単語や文法など覚えてしまう
- 自身も30年以上覚えている文章がある
強制的に覚えさせられたにしろ、若い頃に覚えたことというのはしっかり身につくものだなあと感心しています。ふと奥の細道や方丈記などの一説が口をついて出てくることがあり、しっかり頭に入っているんですね。
古典の勉強はこんな方法もおすすめ!音読以外に効果的な「古文力」!?
古文の力とは
古文の力とは何なのかを説明しておくと、
古文力=文法力×単語力×読解法×背景知識の数
です。
この4つの分野で構成されていると考えてください。このいずれも欠けてはなりません。かけ算ですから、一つがゼロになると全てがゼロになってしまいます。
しかも、順番にも根拠はあります。まずは文法力と単語力。この二つを充実させます。
語彙力が貧弱だと、話の内容を掴むことができません。正しい文法を身につけていたとしても、文章の内容を理解しないことには問題は解けないのです。
では一つずつ具体的にいきましょう。
<文法>
まず文法をなぜ覚えるのか?について考えてみてください。
そりゃ、文法問題があるから覚えとかなきゃダメじゃないの?
という感じですか?センター試験の文法の直接的な出題は例年1問だけですよね。
つまり
助動詞を暗記しきって品詞分解ができるようになりました!
というだけでは古文の点数の足しにはあまり貢献しないわけです。入試で問われるのは
文法を使った正しい読解
です。
文法を正しく使うことができるようになると誤読が減って
ミスが減る。だから得点率が上がる。こういう理論です。すなわち、文法は読解のために学びます。
<単語力>
受験参考書業界には古文単語帳がたくさんされすぎて
どれがいいのか、もはやわからない状態になってますね。好みが別れるところなのですが
・ゴロで覚える
・語源から覚える
・イラストでイメージ的に覚えるこれらが主流じゃないでしょうか?
<読解法>
文法と単語をしっかり学んできたら
古文を読んでもある程度読んでいけるようになっていると思います。
ここからはさらに点数を底上げしていきます。古文には読解法があります。主語の判定や敬語のなど、読解していくにあたって学んでおくべき点があるのです。
それらをしっかりと解説してくれている参考書を挙げておきます。
「佐藤敏弘のいっきにわかる古文読解スペシャルレクチャー」
「富井の古典文法をはじめからていねいに」
など、分かりやすく読解法を教えてくれている優秀な参考書がありますから、何度も何度も読み込んで読解法を身につけてください。
<知識のストック>
さて、最後に知識のストックのお話ですね。
ここまでこなせれば、怖いものなしという領域です。古文が苦手な人は、圧倒的に知識のストックが足りません。
古文を攻略することにおいて
知識のストックの問題は避けて通ることはできないのです。どれだけ文法を覚え、読解法を覚え、単語を覚えたとしても、
うしても古文の世界が理解できない。
誤読してしまう。という場合にはやはり知識のストックが足りないことが多いです。
知識のストックを得るためにはどうしたいいのか。
それには大量の古文を読み込んでいく必要があります。
- 文法を正しく使って読解できるようになるために文法を学ぶ
- 単語は語呂で覚えたり、イラスト使ったり、語源から覚えたりする
- 読解法を分かりやすく教えてれる優秀な参考書を何度も読み込む
- 大量の古文を読み込み知識をストックする
ついつい、単語を50個覚える!活用形を言えるようになる!など小さな目標を設定してしまいがちですが、「古文を読んで理解できるようになる」という大きな目標のために、それぞれの学習がどう役立っているかを考えると学びもスムーズになりそうですね。