エアコンには冷房とは別に除湿と送風機能があるのをご存知ですか?
除湿と送風を使い分けることによって、暑い夏をさらに快適に過ごすことができます。またエアコンのカビ臭さやタバコの匂いがする場合の対処方法も載せてあります。
今年の夏を快適に過ごすために、ぜひ参考にしてみてください。
除湿は「体にやさしい冷房」、エアコンの送風は「扇風機」と同じ機能?
■きちんと知っていますか? 「除湿」と「送風」の機能
まずは「除湿」の機能について聞いてみました。
「除湿は弱い冷房により湿度を下げる運転で、『体にやさしい冷房』と考えていただくと良いと思います。
気温は高くないけれど湿気が多いという梅雨時は、除湿の方がいいですね。
ただ、外の気温が高い時には、部屋の温度が下がりにくいことがあるので、そういう時には冷房をおすすめしています」
「送風」の役割
では「送風」はどんな役割をするのでしょう?
「送風は部屋の空気を循環させる役割で、実はこの時、室外機は動いていません。
冷房や暖房のように熱交換する必要がないからです。
つまり、扇風機と同じ機能で、電気代も扇風機並みです。
「送風」の使い方
例えば、夏に外出から帰宅した時、すぐに冷房をつける方がいますが、まずは室内の熱気を逃がすために窓を開けて送風にする方が効果的です。
そして、その後、冷房運転を開始すると経済的で快適に過ごせます!」
つまり、除湿は湿気を取る上に冷房もそなえた機能、送風は扇風機と同じ効果を持つ機能と考え、上手に使い分けるのがいいのですね。
- 除湿は梅雨時期に最適
- 送風は電気代も機能も扇風機と同じ
- 送風と除湿の使い分けで節電効果
エアコンには「冷房」「除湿」「送風」の機能があります。湿度があまりないけど気温が高い時には冷房。梅雨時期のような湿度があり気温が高い時には除湿。送風は室外機が動かないため電気代も役割も扇風機と同じになります。3つを上手に使い分けるのがコツです。
違いについて|エアコンの「送風」と「除湿」機能
除湿
ドライとも呼ばれる機能。
部屋中の湿気をなくし、ジメジメした不快な空気をなくします。
部屋の空気に含まれる湿度を下げることを1番に考えられた機能。
湿度の高い部屋の空気をエアコンが吸い込み、まず中にある“熱交換器”を使って熱を吸収し温度を下げます。
そして空気中の水分が水滴となって熱交換器に付着し、それらを集めて室外機へと続くホースで排出します。
水分を吸収したサラサラの空気はまた室内へと戻されます。
これらを繰り返すことで、部屋の空気中にある水分をどんどん外に排出させ湿気を取り除くということ。
除湿の中の分類
ちなみに除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2つのタイプがあります。
空気中の水分を排出させる仕組みは同じですが、体感温度に違いがあります。
弱冷房除湿は空気中の水分を集めた際に、下げた空気の温度をそのまま部屋へと戻します。
なので弱い冷房をかけたように部屋中が冷え、人によっては肌寒く感じることがあります。
もう一方の再熱除湿は、下げた空気の温度を温め直してから部屋へと戻します。
その結果、部屋が冷えることもなく除湿だけされるメリットがあります。
エアコンの型によって異なりますので、自分の家のエアコンはどちらのタイプなのか型番や取扱説明書で確認してみましょう!
送風
送風とはいわゆる扇風機とおなじ仕組み。
ただ単に風を発生させるため、気温は変わりません。
フィルターを通して吸い込んだ空気を、冷媒や熱交換器を通さずに室内に吐き出します。
エアコン内のファンが回っているだけの状態。
- 除湿は熱交換器を使って温度と湿度を下げる
- 弱冷房除湿は除湿をしながら部屋を冷やす
- 再熱除湿は除湿だけをする
- エアコンによって除湿のタイプが異なる
エアコンの除湿機能には、除湿をしながら部屋の温度も下げる弱冷房除湿と、部屋の温度は下げず除湿だけを行う再熱除湿があります。どちらのタイプの除湿機能なのかはエアコンによって異なるため、自宅のエアコンを確認する必要があります。
冷蔵と除湿運転の時にカビ臭くなる!エアコンの臭い対処法は送風運転を上手に使うこと
■カビが原因
カビが原因の場合は、空気中には目に見えない小さいカビの胞子がたくさん浮遊しています。
そのカビの胞子がエアコンの中に吸い込まれて、水分といっしょになり増殖します。
・対処方法
エアコンがカビ臭くなるのは、冷房と除湿運転をしているときです。
水分が結露することにより、カビが増殖してしまうので、送風運転を上手に使いエアコン内部の湿気を抑えることが重要です。
■タバコが原因
タバコが原因の場合は、エアコンの冷房中は、水で熱交換器が濡れてしまっているために、空気中のタバコの煙や臭いを吸い込んで中に貯めこんでいる状態です。
この時、エアコンのスイッチを入れると、同時に内部に貯めこんだタバコの臭いが部屋中に放出されてしまいます。
・対処法方
タバコのヤニや臭いを落とすには、重曹が効果的だそうです。
重曹はアルカリ性のため、臭いの元の物質を中和して消臭する作用があるそうです。
やり方は、重曹を水で溶かし、雑巾などで拭き取ればいいそうです。
ただし、内部のフィンに液体がついてしまうと、取り辛く、返って汚れと臭いが酷くなってしまうので、注意が必要です。
- カビの原因はカビ胞子が水分と一緒になって増殖するため
- 送風機能を上手に使いカビ予防
- タバコなどの匂いを取るには重曹が効果的
カビの原因はカビ胞子がエアコンの中で水分と一緒になり増殖してしまうためです。冷房と除湿だけだと水分の結露で増殖する一方なので、送風を上手に使いエアコン内部の湿気を抑えることが大切です。また、アルカリ性の重曹でタバコなどの匂いもとることができます。
除湿も行われる!?エアコンの冷房運転することで
夏に湿度が上がる理由
「除湿」運転は、空気中の水分をコントロールする機能です。
空気が含むことができる水分(水蒸気)の量は温度によって変わり、高温の空気ほど多量の水分を含むことができます。
夏場に大気中の湿度が高まるのはこのためです。
除湿機能の仕組み
除湿機能はこの特性を利用しています。
蒸発器で急激に冷やされた空気は、温度低下によってそれまで含んでいた水分を放出(飽和)し、これが蒸発器の表面に集まって「結露」します。
冬に外気と接しているガラスが結露するのと同じ理屈ですね。
そうして、空気中から取り出した水分をホースで屋外に排出することで、屋内の湿度を低下させるのが除湿機能です。
冷房運転は除湿も同時にしている
もうお気付きの方も多いでしょう。
そう、エアコンで冷房運転を行うということは、空気の温度が下がるわけですから、空気中の水蒸気も自然に減っていきます。
つまり、除湿が行われるのです。
基本的に搭載されている機能は「弱冷房除湿」
実際、エアコンが搭載している除湿機能の基本は「弱冷房除湿」と呼ばれる運転モードです。
冷房運転は、「室温を設定温度まで下げる」ための運転モードですが、結果的に除湿も行われます。
これに対して弱冷房除湿は、「温度ではなく、湿度を目標の値まで下げる」ため、微弱な冷房運転を続けるのです。
引用元-第146回 ますます省エネ効果を発揮するエアコンの「冷房」「除湿」の仕組み|テクの雑学|TDK Techno Magazine
- 高温になると空気が水分を含む量が増えるため湿度が上がる
- 冷房は温度を下げながら除湿もしている
- 基本的には弱冷房除湿が搭載されている
夏は気温が高いため空気が水分を含む量が増えるため湿度が高くなります。除湿や冷房機能で湿度を下げ部屋の温度を下げる必要があります。基本的にエアコンに搭載されている機能は弱冷房除湿機能なので、湿度を下げながら部屋の温度も下げることができます。
エアコンの設定は「除湿」や「ドライ」がおすすめ☆梅雨時期に部屋干しにするときは
部屋干しの際は除湿かドライが最適
梅雨時期に部屋干しをすると、さらにジメジメして・・
時折、室温が高いとなんだか息苦しい感じもしてきますよね。
ここでジメジメせずに、さらに早く乾かす方法!
エアコンの設定は「ドライ」もしくは「除湿」いずれかを設定しましょう。
特に閉め切った部屋などには効果的で、「除湿」の方が実は低電力なのにも関わらずドライよりも効率的に洗濯物を乾かす事が出来ます。
しかし、除湿機の場合は室温が2~3度ほど上がるので、
例えば出かけている間にタイマー設定をして出かけたりすれば丁度よいと言えます。
扇風機やサーキュレーターをお持ちであれば、弱でいいので直接洗濯物に風を当ててあげるとなお乾きが良くなります。
季節に合わせてエアコンの機能を変える
季節によっては除湿やドライでは部屋が冷えてしまう事がありますね。
例えば夏場は逆に室温が高くなることから冷房に切り替えしている事がほとんどでしょう。
もちろん冷房でも洗濯物に風が当る様にすれば乾かす事は可能です。
それは、冬外に干していても乾くのと同様で、涼しい風を送っても乾くという理由から言えます。
しかし湿度が高いという場合にはやはりドライなどと合わせて扇風機利用が効率がよいと言えます。
冬場、暖房機能で乾かす事は特におすすめ!部屋の乾燥対策にもなりますし一石二鳥です。
- 梅雨時期の部屋干しはドライか除湿設定で!!
- 扇風機やサーキュレーターも使って効率良く乾かす
- 冬は除湿ではなく暖房機能で乾かす
梅雨時期は洗濯物を外に干すことができず、部屋干しすることが多くなってしまいます。その場合エアコンは冷房ではなくドライか除湿がおすすめです。扇風機も使うことでさらに効率良く乾かすことができます。また、冬の部屋干しは暖房で乾かすのがおすすめです。