中学校や高校に入ったら、部活に入るのが当然という認識を持っている人は多いのではないでしょうか。
しかし、その部活動への強制参加を問題視する声が上がっています。
部活動を強制参加によって、どんな問題が起きているのかを調べてみました。
中学校の部活の強制参加は有意義か?
部活動を強制するのはおかしい
「部活動を通して成長することができた」という話は少なくありませんが、それは生徒が求めるものと、与えられるものがある程度一致していた場合であって、そうでない場合は子供にとって不幸であることも少なくありません。
今ある部活動を熱心に推し進めるのは、部活動を通して有意義な体験をすることができた大人ばかり。
自分の経験の範囲で有意義だったからといって、部活動は当然のようにあるべきだと考えたり、部活動を強制的に行ったりするのは教育の範囲を超えた押しつけであり、傲慢ではないかと思います。
本当に有意義だというならば、強制ではなく、選択制として選択肢の1つとして、それ自身の魅力で生徒を集めて活動してほしいものです。
多様な選択肢を認めるべき
私は部活動を全否定するつもりはありませんが、多様な価値観に対応していくこともこれからの学校の責任だと思います。
そのためには、部活動に熱心になる先生がいてもいいけど、部活動以外の教科指導や生徒会活動など様々な分野で個性を発揮して頑張る先生がいたり、部活動に熱心になる生徒がいてもいいけど、部活動以外の勉強や習い事や趣味など自分のやりたいことを追求する生徒がいたり、それぞれが多様な選択肢を持っていることを認め、それぞれが生き生きと活躍できる環境を作っていくことが大切だと思いませんか?
ちょっと冷静になって考えてみれば分かることでしょうけど、先生も生徒も部活を強制的にやらされるのはおかしいです。
しかし、現状は「部活動は教育的効果がある」を信じるのみ。だから強制する。
そしてさらに、学校は保守的だから一度始めたことはやめられない。
法的位置づけすら不明確な部活動なのに、未だに部活動の強制参加にしている地域があったり、短絡的に部活動の参加率の向上を推し進める自治体があったりと、勝手に推し進められている現状もあります。
こんなの変です。社会全体で意識を変えていきましょう。「子供のため」に。
- 部活動を強制参加にするのはおかしい
- 部活動を有意義だというのは、偏った考え方
- 部活動は自由な選択肢を持つべき
確かに、中学校イコール部活という認識があります。土日も当たり前にある部活もありますし、大きな大会にでて結果を残せば、内申書も良くなりますよね。しかし、生徒を苦しめているのだとするなら、制度の在り方を考え直さなければいけないと思います。
中学校、高校の部活は自治体ぐるみで強制参加
■自治体ぐるみの強制加入
新年度が始まり、この時期、中学校や高校では新1年生が、自分が入りたい部活動を見学・体験している。
この部活動の加入について、生徒は加入したいスポーツや芸術活動を選ぶことはできても、部活動そのものに加入する/加入しないまでは、選べないことが多い。「私の学校がまさに全員加入だった」と思い起こす読者も多いことだろう。
本来、部活動は「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」(学習指導要領)ものであるため、学校は生徒に加入を強制すべきではない(部活動「自主的」なのに「全員加入」)。
しかし、調べを進めてみると、学校どころか自治体までもが、生徒に部活動への加入を強制している実態が浮かび上がってきた。
引用元-自治体ぐるみで部活動の強制加入 市内の中学校に「未加入の生徒はいない」(内田良) – 個人 – Yahoo!ニュース
■名ばかりの「自主性」
「自主的な活動」の名のもと、学校どころか自治体ぐるみで、部活動への加入が強制されている。部活動は、毎日数時間ずつさらには土日も費やされる。
どの教科よりも多く、時間が使われる。生徒の生活や人生に与える影響は、各教科よりもはるかに大きい。
これほどに重要な活動が、ある自治体では強制され、別の自治体では自由参加になっている。地方の教育行政がこれほどに差のある対応をとっているのであれば、これは大きな問題であると言える。
文部科学省は、全国の自治体における部活動について、実態把握のための調査を実施し、さらには各教育委員会への指導をおこなうべきである。
引用元-自治体ぐるみで部活動の強制加入 市内の中学校に「未加入の生徒はいない」(内田良) – 個人 – Yahoo!ニュース
- 学生指導要領では自主的な活動なはずなのに、部活動は強制加入なところが多い
- 学校だけではなく、自治体から強制加入を強いているところがある
- 部活動は生活や人生に与える影響は大きい
- 文部科学省が部活動の実態について調べるべき
私が出た中学校は、ほぼ活動していない文科系の部活もありました。しかし、なんとなく負け組の感じは否めませんでしたね。それでも逃げ道はあったので、まだ良い方だったのかもしれませんね。
中学校と高校の部活はなぜ強制になったのか?
学校教育での「部活動」
――近年、中学・高校の部活動が「やらなければならないもの」という“強制”の色を帯びているようです。本来は「やりたい人がやるもの」ですよね。今、学校教育で、部活動はどのように位置付けられているんですか?
当初は志をもった先生たちの自主的な取り組みとして設計されていたんですが、学校週5日制導入に向けて1989年に学習指導要領が改訂されたとき、“クラブ活動の代替”という位置づけになったんです。それによって事実上カリキュラム内に入り、“必修”に近い形になってしまいました。
今の学習指導要領には、「部活動と教育課程の関連を図る」といったことが書かれているんですが、これもなんだかはっきりしません。部活動は、“制度”と“現実”のあいだのグレーゾーンに置かれたまま、矛盾が膨らんでいるという状態です。
部活動が成績として評価される
――そもそもの位置付けがはっきりしないことが、原因なのですね。
あともうひとつ背景があって、1980年代に「子どもをペーパーテストだけで評価していいのか?」という問いから「もっと多様な能力で評価しよう」という流れが出てきました。それで入試のとき、「勉強だけではない」基準として、スポーツや芸術活動を行う“部活動”が評価されるようになった。
つまり、部活動が“成績”として受験に響くものになったわけですね。部活動をやっていると、人物像として高く評価されるので、子どもにとっても保護者にとっても部活動が重みを増してきた。
今は部活動を義務付けている学校も多いですし、義務付けていないところでも、9割ぐらいの子どもが部活動に入っちゃっている。それはやっぱり、成績にかかわってくるから「(部活動は)やるもんだ」という意識になっているし、「やらなきゃいけない」と勘違いされていたりもする状況ですね。
- 以前は自主的なものだったが、学習指導要領の改訂時にカリキュラムに入ってしまった
- 部活動は位置づけがはっきりしていない
- 勉強だけではないという観点から部活動が評価されてきた
- 部活動は受験に響くので、部活動はやるべきものになっている
確かに、部活動を一生懸命取り組むということは、立派なことで評価してあげるべきだと思います。しかし、評価をしてもらうために部活動が強制的になっているのだとしたら、なんだかおかしいですね。
部活の強制で潰れる才能
部活を強制することによる弊害と悲劇
部活を強制することにより、様々な弊害が出てきます。部活を強制させられるので、どうしても生徒の自由時間は減少します。勉強を放置せざるを得なくなり、結果として授業についていけなくなる生徒が出ることも多々あります。
また、部活動も人間関係が発生し、それは閉鎖的なものになることが非常に多いです。生徒が所属するクラスを一つ増やすようなものでしょう。
当然いじめが発生し、学校のいじめを隠蔽しようとする体質とあいまって、被害者生徒が泣き寝入りです。これはひどい
また、「部活なんざ絶対やらねえ!!」という生徒も当然います。自由な環境でこそ伸ばせる能力もあるというものです。
生徒の才能を潰してる部活動
学校の部活では決して得られない能力を、自由な環境で伸ばす人達もいるのです。彼らにしてみれば、部活動の強制は「不当な自由権の制限」「拷問」などのように映ります。
当然やる気も下がり、部活強制という理不尽なシステムさえなければ卓越した才能で世に出たかもしれない彼らは抑圧と無気力の中で無為な時を過ごすことになります。コレは日本全体、世界全体で見ても大きな損失になりえます。
引用元-選択権のない公立中学で部活を強制するのはおかしい。「部活しない」のは決して異端じゃない。 | 自由とテクノロジーを愛す者のサイト
- 部活動によって、授業についていけなくなる生徒がいる
- 閉鎖的なので、いじめに発展する場合もある
- 自由な環境でこそ、才能が開花する
- 部活動の強制が、生徒の可能性を奪っている
授業を受けて、部活をして、そのあとに塾に通っている生徒もいます。生徒が疲れてしまうのは当たり前ですよね。精神的にも肉体的にも子供たちは大変ですね。それを強制にするのはやはりおかしいと思います。
部活の強制は教員にも負担
顧問の負担は甚大
「部活がブラックすぎて倒れそう…教師に部活動の顧問をする・しないの選択権を下さい!」
ネットでこう訴えて署名活動を展開したのは、三十代の公立中学教諭ら六人だ。教諭らはそれぞれが部活指導の大変さをネットで発信していて知り合い、昨年末に「部活問題対策プロジェクト」を立ち上げた。
「部活指導が大変で授業準備に差し支えたり、土日の指導で家庭崩壊したり。そういう教師の話を聞くたびに、これではいけないと思った」。関東地方の中学でテニス部顧問を務める男性教諭は、プロジェクトのメンバーとして署名活動に参加した理由を説明する。
男性教諭も独身のころは休日返上で部活指導に力を入れていた。だが、共働きで二人の子どもの父親となった今は家族との時間を優先させたいと思うように。以前は別の球技の顧問だったが、未経験の競技だったため指導は特に負担が重かったという。
世界から見ても日本は異常
経済協力開発機構(OECD)の二〇一三年の調査では、日本の中学教員の勤務時間は加盟三十四カ国で最長。うち、部活など課外活動に充てる時間は週に約八時間と、参加国平均約二時間と比べて突出して長い。
学習院大の長沼豊教授(教科外教育)によると、部活は生徒が自主的に取り組む教育課程外の活動なのに、ほとんどの教員は半ば強制的に部活顧問を担わされている。勤務時間後の部活指導は“無償奉仕”、休日は自治体によっても異なるが「四時間以上で三千円程度」の手当しかない。
教員の負担軽減を求めて今月三日、メンバーの一人に長沼教授が付き添って文科省を訪れ、署名約二万三千五百人分を提出。顧問をする意思があるかを教員に毎年確認するよう文科省が教育委員会に指示することや、外部指導者登用の拡充などを求めた。
- 顧問になると休日返上で負担が大きい
- 世界的に見ても、中学教員の勤務時間は長い
- 2万3500人分の負担軽減を求める署名を文科省に提出した
土日出勤が当たり前で、手当も3000円だなんて、企業であれば完全にブラックだと言われますよね。どうしてそれが教師だけ黙認されてしまっているのでしょうか。先生が生徒に全てを捧げなければいけないなんておかしいです。