公務員試験を受けるときに有利なのは、大学生と高卒の条件どちらなのでしょう?
大学生で高卒程度の学力しかないときの対処法や、国家公務員と地方公務員の難易度、初級公務員試験についてご紹介します。
大卒程度の公務員試験を受験する基準も、参考にしてみてくださいね。
有利なのは「高卒」と「大学生」どっち!?公務員試験を受けるとき!
大学卒の方が、公務員試験は有利ですか。
合格を第一に考えるのであれば、高卒のほうが有利です。
同じ職種の試験では、大卒のほうが採用数が多いので、高卒より有利と思っている人が多いようです。
国立・私立大学それぞれの合格率
しかし、高卒で受験する場合、有力な競争相手は大学に進学して「いなくなってしまう」のに対して、大卒の試験では地元の国立大学や本州の難関私大卒業者と競争しなけばなりません。
一例をあげると、国家一般(大卒)の場合、九州大学でも合格率(最終合格数÷受験者数)は20%前後(九州内の国立大の全平均で約8%)、私大であれば福岡大学や西南学院大学で6~8%(九州内の私大平均で約3%)です。
- 公務員試験合格には、大卒よりも高卒の方が有利
- 国立・私立大学それぞれの合格率
目指す公務員の職種にもよりますが、職種を選ばず「公務員」というくくりで試験合格を目指すなら、大卒よりも高卒の方が有利なようです。高卒で公務員試験に挑んだ方が、手強いライバルが少なくなるのはありがたいですね。
Q.国家公務員は諦める方がいい!?大学生で高卒程度の学力なら地方公務員?
大卒程度の学力が必要な国家公務員を目指しているが、自信の学力に不安・・・
国家公務員になりたいと思ってます。
私は現在4年制大学の2年生なので、国家?種か?種を再来年度受けなければなりませんが、どちらも「大卒程度」の難易度ということで、不安があります。
というのも、私は大学生でありながら高卒程度の学力しか備えていません。
こんなことならば無理して3流大学へ行かず、高卒で公務員になっていればよかったと思っても仕方ありません。
大学へ行くことは、国家公務員を目指すうえで不利になる?
国家公務員は諦めて地方公務員を目指した方がいいのでしょうか。
大学に行っていない人の方が国家?種が受けられて、国家公務員になりやすいというのが腑に落ちない気がします。大学へ行ったことにより国家公務員への道が遠ざかってしまったのでしょうか。
- 大卒程度の学力が必要な国家公務員を目指しているが、自信の学力に不安・・・
- 大学へ行くことは、国家公務員を目指すうえで不利になるのは、納得できない
国家公務員試験の難易度に不安になっている大学生も多いかと思いますが、2年生ならまだ勉強する時間は十分あります。大学の勉強と両立するのは大変かもしれませんが、私の友人も大学2年生ごろからコツコツ勉強して国家公務員になることができましたよ。
A.頑張って勉強すれば公務員になれる!大学生で高卒程度の学力しかないとき!
地方公務員試験は簡単だと考えるのはNG
>国家公務員は諦めて地方公務員を目指した方がいいのでしょうか。
地方公務員試験(上級)でも、容易とは考えない方が良いと思います。都庁1類や関東型、特別区1類は激戦です。そう甘くありません。
地方公務員の試験も採用予定者数が爆発的に増えるとは考え難いので、厳しいと思います。また、市町村役場の場合は、年度によって採用試験自体を行わない場合もあります。
>大学に行っていない人の方が国家・種が受けられて、国家公務員になりやすいというのが腑に落ちない気がします。
国1・2種試験は、年齢制限の下限のものについては学歴要件があります。試験のレベルも3種よりも格段に上がります。また、試験に合格しても官庁訪問を行って内々定を受けなければ、官庁に採用されません。
毎年、国1・2種の最終合格者のうち、官庁に採用された者の割合は4割程度です。国1の合格者は殆ど大卒者(見込者を含む)です。国2の合格者も大卒者(見込者を含む)が多いですね(一部、専門学校卒業者もいます)。
公務員試験の勉強は大学の勉強とは異なる
公務員試験は、大学で単位を取得するような勉強とは異なってきます。
色々な問題集(過去問)などに目を通すなどされて、試験内容自体が、ご自分にとってヴォリュ-ムの有りすぎる内容かどうかを考えられて、進路を考えて見られても良いと思います。
- 地方公務員の方が国家公務員よりも簡単になれると勘違いするのはNG
- 国1・2種試験突破者は、大卒や大卒見込の人がほとんど
- 公務員試験の勉強は大学の勉強とは異なるので、問題集などをチェックしてみて
公務員試験の勉強は、範囲がとてつもなく大きいもの。私も一度家庭教師で公務員試験を目指している方を担当したことがありましたが、相当苦労した記憶があります・・・。相当の努力が必要になるので、自分が頑張れるかどうか、再確認しておきましょう。
専門性を問われるの!?公務員試験を受けるときの条件とは?
専門的な資格・免許が必要になる公務員試験
分類1・・資格や免許を持っていることが受験の条件になっている公務員試験
具体的に一番わかりやすいのが、公立学校の先生です。
教員免許(取得見込み)が条件で応募資格となります。教員免許は持っているけど、教員採用試験(公務員試験)を受験せずに民間企業に就職している人は沢山いますね。
つまり資格取得と就職(公務員試験)は別物だと言うことです。
同様にに県立病院に勤務する看護師や放射線技師、市営バスの運転手なども同じ分類になります。
年齢制限をクリアすれば、誰でも受験可能な公務員試験
分類2・・誰でも受験できる「公務員試験」
これが国家公務員・地方公務員試験と一般に言われるもので、年齢制限をクリアすれば受験をすることができます。
ちなみに大学卒業程度といっても大学卒業(見込み)が応募条件になっている試験は少なく、多くは年齢制限のみで受験することができます。
- 公立学校の先生など、資格・免許が必要になる公務員試験
- 年齢制限さえクリアすれば、だれでも受験できる公務員試験
公務員試験と一言でいっても、職種によって資格や免許が必要になるかどうかは異なります。特別な資格や免許が必要ない一般的な公務員試験を受けるのであれば、年齢制限だけしっかりと確認しておきましょう。
「初級公務員試験」についての説明!大学生でも受験は大丈夫!?
大学卒でも、受験できる初級公務員はありますか。
ほとんどの初級試験では、高校生の就職を保障するため、大卒者が受験できないように年齢制限や学歴制限がかけられています。
大卒者でも受験できるのは、中小の市町村役場(上級区分がないところ)、消防官(上級区分がないところ)に限られます。(都道府県や福岡市・熊本市のような大きな自治体では、上級と初級試験が別々に設定されています)
初級試験を受験するときの注意点
これらの「大卒受験可の試験」が第一希望であれば、中上級コースの学校に行って勉強するのはオーバースペック(合格に不要な難解な勉強をさせられる)です。
また、警察官は、大卒と高卒が別区分となっていますが、専門試験がなく教養試験だけですので、公務員ゼミナールの授業をベースにして充分合格をねらうことができます。
- 初級公務員試験は、大卒では受験できないものが多い
- 中小の市町村役場や消防官なら、大卒でも初級公務員試験を受験できるところがある
- 初級公務員試験を受けるなら、中上級コースの学校での勉強は不要
- 警察官は大卒・高卒で区分が異なる
受験する公務員試験の種類によって、必要な勉強は異なります。初級公務員試験を受験する場合、中上級コースの勉強に時間を費やすのはもったいないです!自分に合った内容の勉強を行うようにしましょう。
大卒程度の公務員試験を受ける事が出来る!?高卒で基準をみたしていた場合!
公務員試験の学歴による専用枠は、その学歴がなくてもOK
公務員試験は大卒や高卒などの専用の枠がありますが、これは別にその学歴の人じゃないと受験できないわけではありません。
例えば、大卒程度の公務員試験の場合は、大学卒業または大学卒業見込みの人以外でも受験できます。
年齢制限がありますから、大卒程度だと、22~30歳くらいまでが多いと思いますから、高校生は受験できないと思いますけど、大学生以外でも受験可能です。
大学在学中でも、年齢制限内であれば高卒程度の試験を受けられる
つまり、大学に通っていない人でも、年齢の下限や上限をの範囲を満たしていれば、受験できます。高卒の人も大卒程度の試験を受けられます。
また、逆に大学生が高卒程度の試験を受けることも可能です。高卒程度の試験は、年齢の幅が狭いので、大学生も受けられえる年齢は狭いと思いますから、実際受けられるのは、大学3年、4年生とかは受けられない可能性もありますが。
しかし、大学生であっても、若いうちから公務員試験を意識していれば、大卒程度の試験を受ける前に高卒程度の試験を受けることはできますから、それに受かってしまえば、その時点で公務員になることもできるということです。
その場合には大学を中退するか?ということになりますから、現実的にそれは嫌なので、大卒程度の試験を受けるということになるのでしょうけど。
大卒程度の試験というのは、試験のレベル、特に筆記試験のレベルが大卒程度ということですから、高卒の人が大卒の試験を受けるのと大学生が高卒の試験を受けるのでは、難易度に差がありますね。
実際、大学生であってもきちんと勉強しないと歯が立たないので、高卒の人も同じように勉強すれば、筆記は何とかなると思います。
- 大卒・高卒と公務員試験には専用枠があるが、その学歴がなくてもOK
- 公務員試験を受験するときにチェックしたいのは年齢制限
- 大学在学中でも、年齢制限をクリアしていれば高卒程度の公務員試験を受けられる
公務員試験の学歴専用枠は、学歴ではなく年齢制限をチェックして受けられるかどうか確認するようにしましょう。大学在学中に、家庭の事情で就職をしなくてはならない状況に陥ったとき、高卒程度の公務員試験を選択肢の一つにできるのはうれしいですね。