障害者に対する不当な「差別や偏見」をなくす方法はあるのでしょうか?
障害者が差別や偏見を感じる場面や、障碍者への意識を変える方法、障害者差別解消法をご紹介します。
障害者への差別・偏見から衝突が起こったグループホーム開設についても、参考にしてみてくださいね。
さまざまな場面の「差別」や「偏見」について!障害者が感じるものとは!?
1.職場で
・職場の従業員に「お前、障がい者なんだからチョロチョロするな」と言われた。
・上司や従業員に「お前らのためにお金(税金)払っているんだ」と言われた。
・自分ではちゃんとやっているつもりなのに「ちゃんと仕事しろ」「返事しろ」と言われ、どうしてよいか分からない。
・気を利かせて他の仲間の手伝いをしたら、「余計なことをするな」と言われた。
・障がい者と関わったことのない職場の人は、プライベートなことまで干渉してくる。
・給料が3か月遅れの人がいた。
・仕事先で盗難があり、疑われた。
・不満や改善を訴えると、仕返しが怖い。
2.学校や施設時代、暮らしの中で
・職員に、「言われたことをちゃんとやりなさい」と言われ、殴られたり、嫌がらせをされた事もあった。
・中学で仲間はずれにされた。「ばい菌がつく」「お前なんかいなくなれ」と言われた。
・仲のよかった友達に、「施設に入った」事を伝えたら、それから絶交された。
・障がい者がいると迷惑をかけると言われた。
・自分の親は、障がいのない兄弟は叩かないのに、自分だけがいろいろ言われ、叩かれたりした。
・小さいときから施設に入り、そこでは自分だけが障がい者で、無視されたり、職員からの暴力があった。園長には話せなかった。
・作業所に行っているが、挨拶をしても「私は口がないの」と言って、無視する職員がいる。
・ゴミの捨て方が悪いと、近所の人から疑われた事があった。
・親にお前を残して死ねない。一緒にみんなで死のうかと言われたことがあった。
引用元-私たちが感じる差別や偏見について
- 障害者が職場で感じた差別・偏見
- 障害者が学校や施設、暮らしで感じた差別・偏見
障害者に対する差別や偏見は、いつまでたってもなくならないのが悲しいですよね。通っていた中学校には障害者クラスがあり、交流を持つことも多かったです。そのころからずっと、障害者へ向けられる差別や偏見に対して嫌悪感を感じています・・・
Q:差別や偏見はどうすればなくすことが出来るの?障害者に対して思うこと!
介護学校に通っているが、障碍者への差別・偏見を感じる
今私は介護学校の通っています。
現在も障害者の差別、偏見があるのを感じているのですが皆さんはどう思いますか?
意見を聞かせてください。
どうしたら差別・偏見はなくなる?
あとどんな事をしたら障害者への理解を深め差別、偏見がなくなるのか考えがありましたら教えてください。
- 介護学校に通っているが、障碍者への差別・偏見を感じる
- どうしたら差別・偏見はなくなる?
こういってしまっては元も子もありませんが、完全に差別や偏見をなくすことは難しいでしょう。差別や偏見が起こる一番の原因は、知識不足にあるかもしれません。障害者に対して正しい知識を学べる機会が増えれば、少しは差別や偏見を減らせるかも・・・
A:差別や偏見についての回答!障害者への意識を変えるには…。
差別・偏見をなくすには、個人的に障害者に接する機会が必要では?
障害を持っている方に限らず、社会的に弱者とされる人にはたくさんの偏見や差別があると思います。
私は、差別意識や偏見を持っていること=悪とまでは考えていませんが、差別や偏見を持ちながら、その意識を改善していこうとしない人たちを見ると、やはり悲しい気持ちになり、怒りも感じます。
どんなことをしたら障害者への差別・偏見をなくせるか・・・についてですが、やはり外から見ているだけでは無理なのではないかなぁと思います。
その人たちとふれあい、障害者ではなく個人として接することができて初めて差別・偏見がなくなるのではないでしょうか。
ありのままにその人を受け入れることが大切
普通の人たちだって、何だかんだ言って日々差別の中にいるんです。
男女の性別によるものとか、社会的地位によるものとか、環境的なものだとか。
大切なのは『その人のそのまま』を受け止めてあげることだと思います。
変な意識を作らないことで、偏見は無くせると思うんです。
- 社会的弱者は、差別や偏見にさらされている
- 障害者と個人的に接する機会がないと、意識の改革は難しいのでは?
- 人は誰でも、多かれ少なかれ差別を受けている
- ありのまま人を受け入れることができれば、差別・偏見はなくなるはず
障害者に限らず、性的マイノリティなどさまざまな社会的弱者がいわれのない差別や偏見に苦しんでいます。「自分と違う」ということが差別の根本なのかもしれないので「違うことを受け入れる」ことができるかどうかが重要ではないでしょうか?
不当な差別をなくす【障害者差別解消法】が成立!障害者への偏見をなくす目的?
障害者差別解消法とは?
障害者差別解消法は昨年6月に成立したもので、障害のある人への不当な差別をなくし、共に生きる社会をつくることを目指す法律です。
その政府基本方針の素案となるものが、10月21日に内閣府から示されました。
この素案は予定通りにいけば今年12月に閣議決定され、16年4月から施行される予定となっています。
同法が制定されたのには、経緯があります。
世界には06年に国連が採択した「障害者権利条約」というのがあり、現在まで約150カ国が批准しています。
日本も07年に署名しましたが、障害者差別を禁止する法律がないことを国連に指摘され、条約批准には至りませんでした。
わかりやすく言えば、日本の国内法が条約批准の資格を満たさなかったということ。
そこで国内法を批准に要求される国際水準に近づけるため、昨年の通常国会で同法が制定されたわけです。
障害者差別解消法の核
では、今回示された素案のコアとなる内容をみてみましょう。
まず素案では、障害者に対する「不当な差別的取扱い」と「合理的配慮をしないこと」を差別としています。
ここでいう「不当な差別的取扱い」とは、アパートを借りるときに障害があることを理由に貸してくれなかったり、スポーツクラブなどで障害があることを理由に入会を断られたり、車いすという理由で入店を拒否されたりすることを指します。
覚えている方も多いかと思いますが、「五体不満足」などの著作で知られる乙武洋匡さんが昨年「車椅子のため入店、拒否された」と有名イタリアンレストランを名指しで批判し、インターネット上で議論を呼びました。
今回の素案だと、それは「不当な差別的取扱い」に当たります。
いっぽう「合理的配慮をしないこと」とは、聴覚障害のある人に声だけで話したり、視覚障害のある人に書類を渡すだけで読みあげなかったり、知的障害のある人にわかりやすく説明しなかったりすることを指します。
障害のない人にはきちんと情報を伝えているのに、障害のある人には情報を伝える配慮をしない。
つまり、役所や会社やお店などが、障害者の生活に制限をもたらす社会的な障壁を取り除くための配慮をしなかった場合に差別と見なすということです。
引用元-法律では限界――障害者に対する偏見と差別を社会から無くすための「最も強力な手段」(ジョン様の心に美味しいキムゼミ) – 女性自身[光文社女性週刊誌]
- 障害者差別解消法の成立までの経緯
- 障害者差別解消法の核は「不当な差別的扱い」「合理的配慮をしないこと」をなくすこと
- 障害を理由に入店を拒否したりするのが「不当な差別的扱い」にあたる
- 「合理的配慮をしないこと」とは、役所などが障害者に情報を伝えるための配慮を怠ることをいう
障害者を守るための法律が成立されていたのですね。障害を理由に行動を制限されたり、必要な情報を得られなかったりするのは、到底納得できることではありません。必要最低限の手助けは、忙しい中でも意識していきたいものですね。
グループホームの開設までにはトラブルも?障害者への差別や偏見から衝突!?
障害者のグループホーム建設に反対する周辺住民もいた
牛久市の住宅街の一角にある2階建て民家。
玄関を開けると、リビングから楽しげな会話が聞こえる。
一見すると特徴のない住宅だが、表札に掲げられているのは「オリーブ」。
障害のある人たちが支援を得ながら暮らすグループホームだ。
運営するのは、同市のNPO法人「おおぞら」。現在、知的障害者3人が暮らす。
日中は作業所に通い、夜間は共に寝泊まりする職員の支援を得ながら生活している。
地域の清掃活動を住民と共に担ったり、「芋煮会」の行事に参加したりして、地域になじんでいる。
だが開設を巡っては、一部の周辺住民との「衝突」があった。
◇ ◇
障害者による事件が起こったことで反対も多かったが、開設にこぎつけた
2014年、所有者から建物を借り、県に手続きした直後、反対の意見が寄せられた。
当時の「東みどり野区」区長で、現市議の守屋常雄さんは「施設がどのような態勢なのか、どのような障害者が住むのかが分からず、住民の不安が大きかった」と振り返る。
開設計画が浮上した直前、近隣で障害者による事件が偶然発生していたことも不安を助長したらしい。
誤解と偏見に基づく反応も、少なくなかった。
「施設ができたら、地価が下がる」「安心して暮らせない」「近所に障害者が住んでいると、子どもがいじめられる」「怖くてノイローゼになる」−−。
市役所などにも、抗議のメール、手紙、電話が寄せられた。
このため、守屋さんや同法人事務局長の秦靖枝さんらが中心となり、計3回の住民説明会を開催し、不安解消に努めた。
当初は反対意見も多かったが、最終的には予定より1カ月遅れで開設できた。
障害当事者や支援者でつくる「日本グループホーム学会」の光増昌久代表によると、施設開所を巡る衝突は各地で今も発生している。
光増代表は「反対の多くは障害者や施設への無理解、偏見に根幹がある」と指摘する。
◇ ◇
グループホームの情報をフルオープンし、住民の不安解消に励んだ
説明会で秦さんが徹底したのは、情報公開だ。
住民の不安や疑問点をすべて聞き取り、警察や学校にも相談しながら説明を重ねた。
3回とも市役所職員にも出席してもらった。
さらに、運営方法を「フルオープン」にした。暮らす障害者のプロフィルや特徴を書面にまとめ、勤務する職員の人数や1日のスケジュールを公開した。
「夜間に女性の職員が多いため、防犯上不安だ」という声が寄せられたため、男性を増員することにした。
秦さんは「大多数の人は、『なんとなく分からない』という不安から抵抗感を抱いている。
『不気味だから』というような感情論の反対の声に対しては、正しい情報を届け、賛成してくれる人の声も紹介しながら、理解を広げていくしない」と話す。
- 障害者がサポートを受けながら生活するグループホーム開設には、反対の声が多かった
- 障害者による事件がタイミング悪く起こったことにより、周辺住民の不安が増した
- グループホームの情報をフルオープンにすることで、不安解消に尽力した
情報がない状態というのは、どうしても不安をかきたててしまうものですよね。そこで徹底的に情報を公開したというのは、非常に効果的な方法だったと思います。住民の意見を取り入れ、安全性を高めたのも良い対応ですね。