ゲームをしているとさまざまな悪魔の名前に出会いますが、皆さん、その元ネタを知っていますか。
ここでは、ゲームによく登場するキリスト教の悪魔についてまとめました。
悪魔を知れば、ゲームがますます楽しくなるかもしれませんよ。
『アドラメレク』とは?“異教の神”ゲームにも登場【悪魔の名前でかっこいい】
アドラメレクとは誰?
地獄の上院議員にして地獄の宰相、サタンの洋服係、蠅族の大法官、地獄の尚書長として多忙な存在、それがアドラメレクだ。
堕天前の位階は燃え盛る車輪の体を持つ天使である座天使の地位にあり、ラファエルの指揮下にいたとされる。
座天使は堕天使や悪魔たちと直接戦うことが少ないため、堕天使を排しにくい階位であるが、アドラメレクはその前身が異教の神であったことからも、悪魔となるべくしてなったといえる存在である。アドラメレクは前身としてアッシリアの太陽神であったとされ、幾何学、天文学を得意とし契約者に知識を与える他、自らの契約者が罪を犯した際には人間の顔を鳥に変えて、その逃亡を手助けすることも可能である。
またアッシリアの王センナケリブの息子に同名の息子が存在し、後の時代にカルタゴのモロク崇拝の王権を継ぐ第一子が生贄として捧げられたことが関連付けられることとなり、アドラメレクへの生贄は人間の子供が好まれ、それは特に新生児がよいとされた。
どのゲームに登場?
ファイナルファンタジータクティクス、ファイナルファンタジータクティクスアドバンス、ファイナルファンタジーXIIに登場するキャラクター。
- アドレメレクとは地獄の上院議員、宰相等様々な役割を持つ
- 全身はアッシリアの太陽神であり、のちの時代には新生児が生贄とされた
- ファイナルファンタジーシリーズに登場するキャラクターである
どのゲームに登場するときもアドラメレクは激しい姿をしていますが、もともとは異教の神だったんですね。なので常に悪魔という存在に位置付けられているんですね。中世では地獄の玉座に座るに天使の一人だったそうですよ。
『ルシファー』とは?“悪魔の王”の名前【悪魔の名前でかっこいい】
ミカエルの双子の兄
【ミカエル】という名前は、ヘブライ語で「神の如き者は誰か」(彼ほど神に近い者はいない)を意味します。
この名前からも分かるように、彼はあらゆる天使の中で最も神に近い実力を持ち、その尊敬を集める存在です。
彼に匹敵する存在をあえて探すとしたら彼の双子の兄で、天使筆頭だったこともあるルシファーの名前が挙げられます。
ルシファーとは
ミカエルに負けぬ風格をそなえ、神でさえもその実力を認める天界随一の天使でありましたが、性格的にやや難があり、とあることが原因で彼は天界に反旗を翻します。
双子の兄が反逆したわけですから弟であるミカエルも連座してしかるべきだったのですけれども神はその罪を問うどころか、逆にルシファーの離脱によって空席となっていた天使軍総司令にこの弟を据えるという仰天人事を行います。
ミカエルはその期待によく応えました。
自らも剣を取って戦うなどよく奮戦し兄の軍を各地で撃破して、天界側を勝利に導きます。ルシファーは敗走し、地上へと叩き落とされ悪魔の王となりました。
- ルシファーは、天使の中でも紙に近い存在であるミカエルの双子の兄である
- ルシファーは性格的に難があることで神に反旗を翻した
- ミカエルは天界側の指揮を執り、ルシファーを撃破し、その後ルシファーは悪魔の王となった
ルシファーという名前はよく聞いていましたが、まさかミカエルと双子であったとは知りませんでした。双子の兄を撃つように命じるとは、神様の考えることはスケールが違いますね。
ミルトンの『失楽園』作品とは?悪魔の名前『アドラメレク』や『ルシファー』が登場!
失楽園について
『失楽園』(Paradise Lost ユリウス暦1667年)は、イギリスの17世紀の詩人、ジョン・ミルトンによる旧約聖書の『創世記』をテーマにした壮大な初期近代英語の叙事詩。
ヤハウェに叛逆して一敗地にまみれた堕天使のルシファーの再起と、ルシファーの人間に対する嫉妬、およびルシファーの謀略により楽園追放に至るも、その罪を自覚して甘受し楽園を去る人間の姿を描いている。
『失楽園』に対応する作品として『復楽園』(楽園回復)もある。ダンテ・アリギエーリの『神曲』とともに、キリスト教文学の代表作として知られる。
失楽園が与えた影響
ミルトンは悪魔学の専門家ではなかったが、その当時に見られた悪魔に対する様々な説を総合した独自の解釈を作中に盛り込んだ。ミルトンによる解釈はその後のキリスト教に影響し、殊にルシファーに関する逸話に大きな影響を与えた。
引用元-Wikipedia
- 「失楽園」とは旧約聖書の創世記をテーマにしたキリスト教文学の代表作である
- 作者のミントンは悪魔に対する解釈を作中に盛り込んでいる
- その解釈がルシファーに対する見解に大きな影響を与えた
昔同名のドラマが日本でもありましたが、あれとは無関係です。そういえばキリスト教系の大学に通っていたためか、大学の授業で学びました。さまざまな悪魔が出てくるので、知っている名前もきっとあるはずです。
『アバドン』とは?“悪魔軍団の長”の名前【悪魔の名前でかっこいい】
アドバンについて
アバドンは『ヨハネ黙示録』に登場する破壊者です。アバドン終末の時、5番目の天使がラッパを吹くとき出現すると言われています。ラッパの音によって、天界から1つの星が地上に落下してきます。
この星は底なしの淵の扉が開くと、黒煙が穴から立ち上るため太陽や空までも見えず、周囲は暗くなってしまいます。
そして地獄の竈の煙の中から出現するのが「アバドン」の指揮下で働く悪魔軍団です。
その姿はまさにイナゴの群れのようで、戦陣におもむく馬に似ており、頭には金の冠、顔は人間のように髪を長く伸ばしています。
アドバンの攻撃
アドバンたちの尾の毒は人間にものすごい苦痛を与えます。この攻撃によって人は決して死ぬことはなく、5か月間も間ただ激痛の中にのたうちまわるしかできません。
『ヨハネの黙示録』には、これらイナゴは”底なしの淵の使い”の王たるアバドンによって支配されていると説きます。アバドン(Abadon)はヘブライ語のabad(彼は殺した)に由来すると言われています。
- アドバンとは「ヨハネ黙示録」に登場する破壊の悪魔である
- 悪魔軍団を支配している
- 人間にものすごい苦痛を与える毒の尾を持っている
イナゴに似ているというのは、イナゴの害に困る人間がイナゴを神格化したからだとも言われているようです。農作物を荒らされた苦しみを表現しているのでしょうか。本当に激しい悪魔ですね。5ヶ月ものたうち回るのはつらすぎます。
死徒ヨハネの黙示録とは?恐怖に満ちた内容【悪魔の名前がかっこいい】
人類の歴史が終わる?!
黙示録は使徒ヨハネが神様からの啓示を受けて記した書簡です。1章と2〜3章では、当時の七つの教会を中心として、教会の姿がどう展開されるかが記されています。
4章から22章までの大部分を用いて人類歴史の終末が近づいてくる様子が、多様でかつ奇妙な現象の描写によって始終繰り広げられています。引用元-ヨハネの黙示録
実は異端の書であった?
新約聖書の最後に登場する預言書。紀元96年頃、パトモス島のヨハネによって書かれたとされています。
「黙示録」は恐怖に満ちた内容であるため、長い間“異端の書”として扱われてきました。ローマ・カトリック教会が正典として認めたのは2世紀中頃ですが、それ以後も「偽預言書」といわれ、なかなか完全には受け入れられなかったようです。
現在でも、教会で朗読されることはめったにないといわれています。引用元-ヨハネの黙示録
- 黙示録とはヨハネが神からの啓示により記した書簡のことである
- 人類の歴史の週末を描いている
- 異端の書として「偽預言書」と呼ばれ、現在でも教会でめったに朗読されない
音楽や文学の題材ともなっている黙示録ですが、正統なキリスト教ではなかなか取り上げられるものではないのですね。人類の歴史の終末を描いていると言われれば、恐ろしいですが、読んでみたい気もします。
キリスト教と悪魔について【悪魔の名前がかっこいい】
悪魔とは
聖書を見ますと、実にたくさんの箇所に悪霊が出てきています。悪霊も霊的な存在で、通常目にはみえません。(まれに良く見える人もいます)悪霊の働きは、人を惑わし罪を犯させたり、病を引き起こしたりあらゆる悪をもって、神に反発し、人に害を与えます。
しかし、神と違いその力には限度があり、全能ではありません。しかし、聖書に「狡猾」とあるように、人間よりはるかに知恵があり、巧みな言葉を思いの内に語り、人をだますのです。しかし、悪霊も神の許しの範囲でしか働くことができません。引用元-キリスト教入門_天使と悪魔
恐れることはない
聖書に出てくるだけでも悪霊のたくさんの性質を見ることができます。その中には少しも善がなく、光の天使に変装して欺くことはありますが、結果として悪をもたらします。
しかし、いたずらに悪霊を恐れてはいけません。悪霊も神の支配下にあり、神の許可なしには働くことはありません。神は私達の益になる場合にのみ悪霊の働きを許します。悪霊の主な手段は、「言葉」を用い思いの中に働いてきます。エバが蛇に誘惑され、罪を犯したように、人間の弱い所に働き、誘惑して罪を犯させたり、傷を責め、自己憐憫で悩ませたり、誤解をいれ、人間関係を悪くしたり、悪霊は「言葉」を巧みに用います。
その言葉を受け入れたがために、多くの人生が破滅に向い、精神の病になる人もいます。しかし、悪霊の言葉は真実ではありません。神の言葉こそ真実なのです。引用元-キリスト教入門_天使と悪魔
- 悪霊は人を惑わせ罪を犯させたり、病気にさせたりと人に害を与える働きである
- 神の支配下にあり、神の許しの範囲でしか動くことはできない
- 言葉を使い思いの中に働いてくるが、その言葉に真実はない
悪霊ですらも神が人間の利益になると判断した場合のみ、その悪い働きを許すのですね。ということは悪霊も必要悪といったところでしょうか。神の愛は深いんだなあと感じました。誘惑されないよう気をつけます。