アメリカの有名企業はニューヨークに本社があるなんて考えていませんか。
実は、IT企業の多くはカリフォルニアに本社を置いていますし、本社を移転させる時にも、都市群以外の場所を選ぶ場合もあるようです。
アメリカ企業の本社はなぜ点在しているか、また、アメリカと日本企業の違いについてもまとめました。
Q.カリフォルニアに多いのはどうして?アメリカのIT有名企業の本社
アメリカの企業の本社について知りたい
アメリカのIT企業の本社が西海岸(特にカリフォルニア)に多いのはなぜですか?
Google、Yahoo、TwitterやFacebook、Appleまでもがカリフォルニアに本社を置いていて、マイクロソフトも西側のワシントン州に本社を置いていますが、なぜここまでアメリカのIT企業は西海岸(特にカリフォルニア)に本社を置く企業が多いんですか?
- アメリカではIT企業の本社はカリフォルニアに多い
- 大多数のIT企業が西海岸に本社を置く理由が知りたい
カリフォルニアも有名ですが、アメリカといえばニューヨークやワシントンといった東側の大都市を真っ先に思い浮かべますよね。多くのビジネスの中心地である東側ではなく、あえて西側に本社を置いているということを、私は初めて知りました。
アメリカIT有名企業は、カリフォルニアで繁栄した!【本社が多い理由について】
政府を批判したサンフランシスコの学生たち
歴史的に、ベトナム戦争時代、サンフランシスコ周辺では学生運動が盛んになったという経緯があります。
当時、優秀な大学(UCバークレイなど)に入学した学生やサンフランシスコで開花した若者文化の中心人物達が、反戦を訴え新しいムーブメントを起こしました。
そういった若者達は、それまでの既成概念を打破し当時のアメリカの政府を批判し、新しい価値観を創造したのです。
そんな新しいアメリカを望んだ学生達の中にスティーブ ジョブスなどその後IT産業を興す人々がいたのです。
学生たちがIT企業を立ち上げる
彼らはベトナム戦争が終わる頃から自分たちで起業し自由で新しい会社を作りました。
その中でいくつかの会社が成功しAppleやGoogle、マイクロソフトが生まれたのです。
当時はATARIなどゲーム産業も北カリフォルニアに沢山ありました。
このように戦争で疲弊したアメリカを思想から変えようと強く願った学生達が、その後自分たちの当初の目的をある程度達成し、次に選んだのがITだったのです。
その後、コンピュータテクノロジーはやはりカリフォルニアで盛んな映画産業と一緒に発展してきました。
こういう歴史があり、今も北カリフォルニアにIT産業が終結しているのです。
今ではサンノゼはシリコンバレーと呼ばれ世界中のIT企業がここに集まってきています。
ますますこの地域は繁栄し、今後もITといったら北カリフォルニアというイメージが維持されるでしょう。
- アメリカ政府に相対したサンフランシスコの学生たち
- 自由なアメリカを作ろうと、学生たちが会社を立ち上げた
- カリフォルニアにあったゲームや映画産業と共に、IT企業が成長した
- 西海岸に世界のIT企業が集まるようになった
優秀な学生たちがサンフランシスコに沢山いたために、西海岸でIT企業は生まれたようです。ただ、結果的に、カリフォルニアにはもともと映画やゲームなどの産業が存在しており、IT企業が成長していくのに適した場所だったので、成功したともいえますね。
あちこちに散らばってるのはなぜ?その理由は、アメリカの大手企業本社が…
アメリカの本社は点在している?
ニューヨークに集中している業種は金融と放送だけです。
他に集中している地域は、カリフォルニア州のシリコンバレーで、コンピューター関連の企業が目立ちます。
あとはジョージア州アトランタやテキサス州ダラス、ワシントン州シアトル、ミシガン州デトロイトが目につく程度で、見事にあちこちに散らばっています。
本社は点在している理由とは?
こんなに散らばっていて、どうして米国の大企業、あるいは世界の大企業としてやっていけるのでしょうか?
初めに上げた東京一極集中の要因の逆がその理由でしょうか?
・官庁と直ぐに話す必要が少ない(役所による縛りが緩い)
・米国の他社の動向は関係ない(米国以外の企業との競争)
・最大消費地は自国では無い(米国外での売り上げが多い)
これだけが理由ではないと思います。こういうことを経済学で議論した方はいるのでしょうか?
米国では当たり前で、議論の余地すらないのでしょう。
しかし、日本での東京一極集中は、議論する価値があると思います。
日本でも、江戸時代から戦前までは、大阪が経済の中心地で本社も多く存在しました。
現在のような極端な一極集中は最近のことでは?
- ニューヨークに本社があるのはメディアと金融関係
- カリフォルニアに本社があるのはIT企業
- 企業の売り上げや働きが政治の動向に左右されない
- ライバルは世界であり、国内の企業の動向は関係ない
- 消費者は世界におり、アメリカ国民ではない
- 日本も東京に本社が集中しているのは最近のこと
日本企業の多くは、日本国内での情報をいち早くキャッチしたり、交通の利便性など様々な理由から、東京に本社を置いています。ですが、アメリカは国内ではなく、世界を舞台として仕事をしているため、本社の場所に仕事が左右されるということはないんですね。
ナイキ本社の仕事内容を教えて!アメリカで働く日本人に聞いた…
Q 現在の仕事内容を教えてください。
アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、ナイキが事業展開している各地域のセールス部門の情報プロセスを本社の視点から改善していく仕事で、常時3~5の複数地域にまたがるプロジェクトを管理・運営しています。
例えば、現在進行中のプロジェクトには、全世界のセールスマネージャー、セールス担当者が共有できるデータベースを構築・導入する、というのがあります。
また、アジア5カ国への基幹システム導入に伴う業務以降を各国のセールス部門と協調して進めています。
Q働く上で感じる日米の違いは何ですか?
一般的に、日本企業は組織で動き、米国企業は個人の裁量が大きい、と感じます。
例えば、米国企業では担当者が替わると、その業務にかかわる方向性や進め方なども一緒に変わると周囲も想定します。
一方、日本企業は担当者の変更による周囲への影響はあまりないだろうと想定されますね。
また、部長、課長といった”職位”が重要視される日本企業に対して、米国企業ではアナリスト、エンジニアといった”職種”における能力の方が重要視されるといっていいでしょう。
これは給与面にも明確に現れていて、アメリカでは管理職より給与が高い専門職も珍しくありません。
企業行動の違いを見ると、日本の大企業と米国東海岸・中西部の企業は似ていて、一方日本の中小企業と米国西海岸の企業が似ているように感じます
- 現在のセールス方針をリアルタイムで全営業マンが把握できる
- 日本企業は企業方針で仕事をするが、アメリカは個人の力量に任されている
- アメリカは責任者によって仕事の方針が変わる
- アメリカは専門性が重視される
日本は会社として決められた方針に沿って柔軟に仕事をする協調性が大切です。それに対し、アメリカは個人の実力やセンスが問われるようです。日本でやり手といわれている基準も、アメリカとは違うのかもしれませんね。
グローバル化が遂行!ソニーがアメリカに本社を移転してから
ソニーの新会社SIEとは?
株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)とソニー・ネットワークエンタテインメントインターナショナル(SNEI)は、両社の有するすべてのハードウェア、ソフトウェア、コンテンツ、ネットワークサービスの各事業組織のオペレーションを統合した新会社「ソニー・インタラクティブエンタテインメントLLC」(SIE)を2016年4月1日(金)付けで設立し、同日よりオペレーションを開始することをお知らせします。
SIEは、米国・カリフォルニア州サンマテオを本社所在地としますが、東京およびロンドンにも引き続き、グローバル規模でビジネスオペレーションを遂行する組織を設置します。
ソニーが新会社を設立したのはなぜ?
SIE LLC設立の経緯と目的
1993年11月に創業したSCEは、1994年12月に「プレイステーション」を世界に先駆けて初めて日本で発売し、それまで実現していなかったゲームを通じた新しいエンタテインメントの市場を創造しました。以来SCEは、最新ハードウェアの「プレイステーション 4」を含めた各世代の「プレイステーション」に先進的な機能を搭載することで、コンピュータエンタテインメントの世界へ革新をもたらし続けています。
また、SCEの開発するこれらの高性能なハードウェアの機能と自社およびソフトウェアメーカー各社様から提供される「プレイステーション」の魅力をさらに高める数々のソフトウェアタイトルを通じ、世界中の多くの皆様に「プレイステーション」の各プラットフォームで実現する新しいゲーム体験をお届けし続けています。
- SCEとSNEIが一緒になりSIEとなった
- SIEはカリフォルニアを本社としている
- SCEがプレイステーションを発売した
- SCEの技術とSNEIの情報を共有することでさらなるゲームの発展を目指す
ソニーといえばプレイステーション。新感覚なゲームに心弾ませた人も多いはず。様々なソフトが、大ヒットしました。そのソニーが新たな発展の場に選んだのがカリフォルニア。やはり、カリフォルニアはIT産業の発展に欠かせない地区のようです。